運は良い方だと思う

僕は、人がこう言っているのを聞くのがとても好きじゃなくて。なんというか、例えそうだとしても、そんなこと口に出さないでよ、と思ってしまう。うらやましく思ってしまう。幸運。それはなんとも魅力的な言葉だ。愛されている、そんな響きだ。

しかし、それを自分について思っているかどうかは別の話だ。わざわざ他の人に吹聴して回る必要はないが、自分は正直、どちらかと言えば運が良い方だと思う、と思うことは素敵なことだ。

昔からいつも友達は誰かしらいたし、12歳の決断も成功したし、身振る舞いもあの時大きく変わったし、何かにチャレンジし続けてきたし、かつその時の友人と今も交流がある。英語が得意になったこと、受験にちゃんとスムーズに合格したこと。留学もしたこと。第一志望に合格したこと。大きく外れることなく順調にカリキュラムを終えられそうなこと。

別れた後もなお愛おしく思える恋人に出会えたこと。悲しみに溢れる失恋を何度も経験したこと。

ないものねだりで、他の人はいつもうらやましく思える。でも同じように、俺もきっと羨ましい人生なのだ。これはこれで悪くない。順調に良い人生。まだ大切にしなければ。